はい、どうも。
タナカホンヤのタナカです。
今回はタナカホンヤとはなにか、について書きます。
タナカホンヤと二宮金次郎
タナカホンヤは、古本のほかにレンタルギャラリーとして展示や音楽ライブなどのイベントで使われることもあれば、出張屋台コーヒー、フードなどに出店してもらってご近所さんに喜ばれることもある。
タナカホンヤには、愛想だけはいい(そう心がけている)なんの取り柄もない男がひとりいるだけで、無駄に話しかけず(人恋しいときは話しかけているかもしれない)、波長が合うひとには居心地がよいらしい。あまりに居心地がよいと、ふと心配になるようだ。このお店は誰も来ないけど大丈夫なのかしら、と。
そんな心優しい方々が本を買ってくれたりご飯やコーヒーを差し入れしてくれる。それにすっかり甘えて、なんとかなるんじゃないかと、他力本願なタナカホンヤは認知されつつある。
さて、タナカホンヤといえば「タナカホンヤのタナカです、いらっしゃいませーどうぞー」というお決まりの挨拶がある。
それともうひとつ、ロゴマークの姿にはタナカホンヤの想いがある。
ショップカードのロゴをみて、二宮金次郎風だと言われることが多い。
このデザインは友人が勝手につくって、ぼくに見せてきたものだ。見た瞬間、「これ、いいね」と声が出ていた。何も言わずにつくってくれていたのは驚いたし嬉しかったからその場でロゴにすることに決めた(この連載のアイキャッチ画像でも使っている)。
ちなみにこれは前回出てきた沖縄でお店をやるときにできたものだ。その友人もいまでは結婚して出産して軽井沢で暮らしているのだから人生どうなるかわからない。
二宮金次郎といえば読書家、本を連想するひとだし、荷を背負って歩く姿はバックパッカーのような旅人をイメージさせる。
ぼくは旅するときバックパックひとつだし、読みかけの本かガイドブックを手にしている。
お店をはじめてからは、いろんなところで出店させてもらえるようになり、とりあえずぼくはバックパックに本を詰め込み背負って持っていくようになった。
まさにこれがロゴにあるままのタナカホンヤの姿なのだ。
これに気づいたのはお店を始めてだいぶ経ってからだった。
あるイベントが終わり、バックパックを背負い歩きだした自分の姿がガラスに映ったときだった。この発見に興奮したぼくはまわりにいた知り合いたちに、自分の姿とショップカードをみせて、「いまこれタナカホンヤっ」と叫んでいた。このなんてことない発見に対し誰もがしかるべき反応だったけど、そのときのぼくは満足な笑みを浮かべ、悩んだときもあったけどこのスタイルは間違ってなかったんだと妙に納得した。
お店をはじめてみないとわからないことは多々ある。
つづく