書評:ブックショップはワンダーランド

ブックショップはワンダーランド女子の古本屋 (ちくま文庫)★★★☆☆

いつだったか吉祥寺に行ったときに初めて寄った古本屋で見つける。前々から読もうと思っていたのでとても嬉しい。



本書は、書店ルポや本に関する数々の論で有名な永江朗さんが自分が面白いと思う本屋さんに、定番とオススメの本をインタビューしていくという本である。だから、面白い本屋のことも知れるが、どちらかというと書店員のオススメ本紹介の本とも言える。「女子の古本屋」は完全な「古本屋紹介」であったが、本書は「オススメ本紹介」の本でもある。

著名人や作家の書籍紹介はよくあるし、雑誌では書店員のオススメというコーナーもあるが、こうやって書籍としてまとめられているのは珍しい。本屋好き、本好き。両方にオススメできる一冊である。

さて、本書で紹介されている本屋は以下の13店。

「BOOK246」や「クレヨンハウス」「ナディッフ」やチェーン店は知っていたが他は知らなかったので、新たに面白そうな本屋を知れて嬉しかった。

やはり良かったのは「ナディッフ」と「デザインブックス」、「BOOKS246」で、後は「ブックファースト 渋谷店」が気になった。デザインやアートは勉強していて面白いし、現代日本文学の動向もやはり気になるからだ。

出版が2006年なので、もう情報としては古いが、書店員さんの話が聞けるという事自体が珍しいので、これは貴重な情報だろう。まあ今はツイッターとブログがあるので、凄い貴重という訳ではないだろうが、こんなにまとまっているのはなかなか無いと思うのである。

さて、気になった個所を挙げていく。

まず「ナディッフ」が世界各地の美術館と親交があり、そのお陰で、なかなか手に入らず流通していない展覧会のパンフレットを売れること(人と人とのつながりはやはり大事なのだ)。

次に、「デザインブックス」では、売上の基礎が建築法規の本やCADの本など、実務ベースの本であること(ベーシックな本は目立たなくても確かに必要とされている)。また、上記2店の話から、現代アート、プロダクトデザインの流れについて図らずしも知れたこと(ドイツデザインが日本人の好みに合っているとか)。

「ブックファースト 渋谷店」では、古川日出男や青木惇悟、樋口直哉、いしいしんじなどの本を読みたいと思ったこと。思想も興味あるので「紀伊国屋書店 新宿本店「じんぶんや」」も行ってみたい。「リンドバーグ」の流通していない整備の本がなぜ手に入るか。などなど本屋と本(の周辺)に関する生の声が聞けて、読んでいて面白かった。

始めにも述べたが、「本屋好き」「本好き」には是非とも読んでもらいたい一冊だった!
ブックショップはワンダーランド ブックショップはワンダーランド 永江 朗
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