『POPEYE』の付録「二〇一八年の東京 味な店」で読んだ文章が良かったのでこの人の他の本が読みたかったのだ。というわけでどこかで買ったのである。『キムラ食堂のメニュー』。著者が色々な媒体に書いた文章を集めたのと、書き下ろしを加えた本だ。
店や食についての短い文章が好きでちょいちょい読んでいるのだけれどやっぱり木村衣有子さんの文章は好きだなあ。平松洋子さんの文体を少し軽くしたような感じというかなんというか。
「机」で引かれている宇野千代『行動することが生きることである』(集英社)の言葉がとても良かったので孫引きする。
"書こうと思うときだけに坐るのではなか、書こうとは思ってもいないときにでも坐る。"
『三行で撃つ』にも同じようなこと書いてあったなあ。最近の不調の原因のひとつが書いていないことにあると思うので店に行く前に書く習慣をつけたら楽しいかもしれない。
あと巻末の「のんべえのための文庫10冊」は参考になった。
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