広島で本屋を始める男の本屋開業記第二弾です。どうぞ!
- 第一弾はこちら→https://bookshop-lover.com/blog/post-7768/
B&Bはブック・コーディネイターの内沼晋太郎さんと博報堂ケトルの嶋浩一郎さんがはじめた本屋で、毎日トークイベントがあってビールが飲めて店内の本棚が買えて…と、今までになかったものです。そこで約2年、インターンとして週1ペースで関わらせていただきました。
オープン前のペンキ塗りから始まり、本や雑誌を店内に出したり、ビールを注いだり。周りからは「交通費しか出ないのに大変だね」とよく言われたのですがそこでの経験はバイト代以上の価値がありました。なぜなら、以下の3点を学べたからです。
- イベント進行についてノウハウを学ぶことができた
- 選書の基準を学ぶことができた
- 友人・知人が増えた
まず、1.ですが、イベントが日常化しているB&Bではその日のイベントを手伝うインターンが集まると「お客様人数は〇〇です」「イベント後サイン会に移ります」などの情報共有が行われつつ店内に会場が設営されていきます。そのあとの入場受付やドリンク提供なども含め、一連の流れを学ぶことができました。 先日の話ですが、この経験のお陰で内装の打合わせの際にも「イベント時はこのようにしたい」と具体的な要望を伝えることができました。
2.については、オハズカシイ話、本屋をやる! と言ってるくせに本の知識に乏しい自分にとってバラエティ豊かなB&Bの棚はまさに「先生」。なにかとイベントが注目されがちですが、店長をはじめ本に精通したスタッフが一冊ずつ選んだ本は本好きのお客様が何時間も滞在しまとめ買いされていくほど。棚の整理や補充作業を通して自分のなかでも選書の基準をつくることができました。
最後に3.ですが、交友範囲が学生時代の友人と職場の同僚にとどまっていた自分にとって同じインターンの大学生や社会人との出会いは新鮮。この2年で年齢や職業の異なる友人・知人がどんどん増えていきました。さらに『HAB』を刊行したインターンさんと一緒にトークイベントにも出演させていただくなど、B&Bスタッフの皆様にも感謝しております。
学びと出会い。B&Bは自分にとって「ホーム」と呼べる場所になりました。ここで得た経験は店づくりに活かしていく所存です。一方で「戦場」と呼ぶべき場所も。レジには長蛇の列ができ店内は毎日大混雑! そこはごく普通の新刊書店…なのですが、ビジネスマンや旅行客でごった返す都内主要駅の構内にあるエキナカ書店でした。(つづく)