本屋探訪記第6弾は京大前の古書店「吉岡書店」の支店だ(2011.4の記録)。
まとめ
まず、時間の無い方のために手短にまとめたものを書いておく。
- 品揃え:理工書が店の半分を占めており、後の半分は美術や音楽、華など文化的趣味に関する本が多かった。
- 雰囲気:明るい店内なので入りやすい雰囲気だと思う。
- 値段:品揃えが個人的に食指が動かないものだったので特に確認していない。ただ本店と違い安売りはしていないようだ。参考までに 『困ります、ファインマンさん』は背表紙が剥げている状態で1,000円だった。
- 立地:吉岡書店の本店と同じ。近隣住民と学生には行きやすいがそれ以外の人にとっては遠い。
TEL:075-781-4747FAX:075-701-9075
休日の学生街は人が少ない
吉岡書店本店に向かって4件右隣りのビル2階に支店はある。きっと品が多すぎて文科系は本店、理科系は支店という様に大まかに分けたんだろう。有名で客が多いならそういう選択肢もあり得るんだろうな。ただ、僕が行ったときは土曜日だったせいか、本店も支店もあまり客はいなかったけど。
階段を上ると一番初めに飛び込んでくるのが店の外にある棚だ。文庫と新書がメインの棚でジャンル分けは特になし。支店では安売りはされていないようだ。
レイアウトと雰囲気
中に入ってみると結構広く8畳ほどはある。ビルが新しいのか壁も床も綺麗でBGMはなく無音。本店とは大違いの明るい雰囲気だった。
壁一面が棚になっており独立した棚は8本ほどだろうか。斜めに置かれていたり一つの棚を中心に箱詰めに本や雑誌、画集などが置かれていてレイアウトは少し変わっている。
カウンターは店を入ってまっすぐ行った場所にありお兄さんが何やら作業をしている。右回りに店内を見て行くとほぼ理工書で埋められており僕の知らない本ばかりだった。なので、ジャンル分けは電気だったら電気、物理学だったら物理学、科学エッセイだったら科学エッセイというように大まかにされていることは分かったが細かいところまでは見なかった。しかも、洋書の理学所まであり、もう自分にはちんぷんかんぷんだった。
それでも、時々、足元に箱が置かれてあり中には講談社ブルーバックスなど僕でも分かるような本が置いてあり、そこに親近感を持つことができた。
品揃え 理系はあまり分からないのです
店内も半分を回る頃、品揃えの様子が変わってきた。どうやら店の半分(だから店に入って左手にあたる)は理系の本ではないらしい。
ざっとどんなジャンルの本があるかというと、茶、寺、古美術、美術、画集、音楽、華、鉄道、古い雑誌や時刻表、絵葉書、車雑誌、京都の地元史、豆本、色紙、日本刀についてなどなど文化系と戦史の本である。ここが、イレギュラーな配置が為されている場所で、上述のジャンルの本が、棚に刺さっているのはもちろんのこと、箱詰めされていたりされている。
特に豆本や古い絵葉書があるところが不思議だった。これは理系ではなく文科系の本店に置いた方が売れると思うのだが…。
理系本の専門店だが実はアート系も
今回の吉岡書店の支店は、正直僕の知っている本だったり興味のある本はほぼなく、ひとつだけ、ノーベル物理学者であるファインマンによるエッセイ『困ります、ファインマンさん』だけが知っている本だった。僕の知らない世界なのであまり分からないが、理系の学生にはお勧めだと思う。あと、古本で美術や日本刀など、文化的趣味についての古書が欲しいのなら行ってみても良いかも。