【連載第2回】ブックイベントのつくりかた 〜全ては年末の小さなトークイベントから始まった〜

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こんにちは。ゴールデンウィークですねー。ウッキウキであります。
そんなウハウハなあなたに送る島根県のブックイベント「BOOK在月」の運営メンバー・佐次俊一氏による連載。

二回目はBOOK在月スタートの経緯について書いてくださっています。やはりブックイベントといえば南陀楼綾繁(なんだろうあやしげ)さんですな。

どうぞ〜。

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はじまりは曽田文庫から

松江市には「曽田篤一郎文庫ギャラリー」(通称:曽田文庫)という施設があります。
本を大切にしていた奥様の遺志を受け継いで、米田孟弘という方が奥様の実家(松江市雑賀町)を改修して開設した私設図書館です。
普通の住宅街の中にある一軒家の一部を改修して本棚を設置し、誰でも入れて本も読めるし、無料で借りることもできるという、公立でないことを除けば、本当に一般の図書館と変わらない環境です。
見た目は普通の一軒家、中身は小さな町の図書館といった風情。有志の市民による運営によって成り立っています。
ご興味のある方は、曽田文庫の公式サイトをご覧ください。

松江市と南陀楼綾繁(なんだろうあやしげ)氏

あれは2012年の年末も年末、あと数日で新年を迎えるという頃でした。
曽田文庫にて、南陀楼綾繁(なんだろうあやしげ)さんのトークイベントが開催されたのです。
一箱古本市、というイベントをご存知の方には説明不要かもしれませんが、街中の一角を借りて、一般市民が一箱に詰めた古本を来場者に販売するという、いわば1日限定の古本屋さんを体験できるイベント「一箱古本市」のフォーマットを作ったのが南陀楼綾繁さんです。ご職業は、編集者/ライター。その他様々な本に関する活動をされています。実は、南陀楼さんは島根県出雲市出身。私たちの拠点である松江市とは、30kmほどの距離の町のお生まれです。
そんな「地元ゆかり」というご縁もあり、また、曽田文庫を運営するメンバーに、他地域での一箱古本市に参加経験のある人もいたことなどから、曽田文庫にてトークイベントの開催となりました。

この時点では、私自身曽田文庫には何度か通ったことがあるものの、ヘビーユーザーという訳でもなく、運営に関わるスタッフというわけでもなく、たまに本を借りに来る、一般利用者のうちの一人という立場でした。

以前から一箱古本市や南陀楼綾繁さんの存在を知っていたため、知り合いからこのイベントの開催を聞き、何か今後の自分の参考になるかも、と割と軽い気持ちでトークを聞きに参加したことを覚えています。
当時はまだ現役の書店員で、本にまつわるプライベートな活動を何かしらやってみたい、という思いを秘かに胸に抱えていました。
自分なりに当時考えていたのは、自分のセレクトによる新刊紹介をお客様に伝えるフリーペーパーを作れないか、ということだったり、本や出版に関わる人(書店員や出版関係、作家など)によるトークイベントを主催してみたい、といったイメージでした。

トーク内容は一箱古本市や、不忍ブックストリートなど、全国各地におけるブックイベントの広がりに関するお話がメインでした。
事前に南陀楼さんの著書「一箱古本市の歩きかた」を読んでいたので、大まかな全国各地のイベント名称くらいは既に知っていたのですが、具体的にどのように一箱古本市が始まり、広がっていったのかというお話はとても興味深く、面白そうだなあ、と思いながら聞いていました。

すると、小一時間のトークが終わったところで、イベントの主催者である曽田文庫の運営メンバーから、イベント参加者に向けて声がけがあったのです。
「…というわけで、ここ松江でも本にまつわるイベントを開催してみませんか?ご興味のある方は、日を改めてミーティングを行いたいと思いますので、挙手をお願いします」と。

ここから始まるブックイベント

その言い回しは、トークイベントの内容に興奮して、ついその場の思いつきで言った、という雰囲気ではなく。最初から松江でもブックイベントを開催したいという目論見があって、トークが終わるのを待って声をかけたという感じでした。
なんだか上手いこと乗せられた感じがするなあ、と思いつつも、本にまつわるイベントを主催してみたい、という以前からの私の願望とも重なる部分は大いにありそうだし、やってみたかったトークイベントも企画次第で出来そうだし、具体的にどんな内容になるかはわからないけれど、ここは参加表明しておこうと思い、手を挙げました。

そこから、暫定的に「ブックイベント事務局(仮)」が結成され、何度かミーティングを重ねるうちにメンバーも固まっていき、最終的に6、7人ほどの事務局により、イベントを開催することが決まりました。
事務局のメンバーが固まったのは、2013年の年初めから春頃にかけて。
そこから、イベント開催に関してほとんど素人同然のメンバーが集まって、全くの手探りでミーティングを重ね、同年10月に、松江におけるブックイベント「BOOK在月」を第一回を開催するに至るわけです。

次回は、全く手探りで始めたミーティングから、いかなる準備期間を経て第1回BOOK在月開催に至ったかという経緯、そして「BOOK在月」というイベント名に込めた思いなどについても書いてみたいと思います。

***

今回は「BOOK在月がどうやってはじまったのか」についてでしたー。何事もそうですが何かが始まる前というものはワクワクしますね!
文中に出てくる曽田文庫では、現在クラウドファンディングにチャレンジ中とのことです。内容は「島根県山間部に分館を3つ建てること」。いろんなところで起こっている「あたらしい本の世界」の芽がここにもあるようです。楽しみであります。ぜひぜひご支援を!
次回は「BOOK在月開催までの道のり」です。具体的な話になるようですよ。それではまた後日!

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