いやいやどうもどうも。スギ花粉が収まったと思いったら次はヒノキ花粉ですね。困ったものです。
最近は『本屋入門 〜あしたから本屋さん〜』や本業が忙しかったことなどもあり、なかなか更新出来ておりませんでしたが、密かに作業を続けておりました連載気原稿をついにアップすることが出来ます!(やった!!)
今回、書いていただくのは島根県で「BOOK在月」というブックイベントの関係者である佐次俊一氏です。
いままではいわゆる店舗を持った本屋に書いていただいておりましたが、こういう本のイベントに関わる人も広い意味での「本屋」だと思うんですよね。最近、考えているのは「本屋」というものは広義の「本の世界を広めるひと」って考えるといろいろと自由に考えることができるんじゃないのか、ということ。そういう意味ではこのBOOK在月に関わっている佐次俊一氏も立派な本屋だと思います。
そんなわけで、前置きが長くなりましたが、まずは自己紹介から。全6回でBOOK在月のこれまでとこれからを書いていただきます。
何かしら本に関わる活動をしたい方している方、特に地方で一箱古本市などのイベントをこれからしてみたい方にはとても参考になるかと思います。
ではでは、連載「ブックイベントのつくりかた」第1回であります。
どうぞどうぞ〜。
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はじめまして、BOOK在月実行委員会(以下、事務局)の佐次俊一と申します。
私たちは、島根県松江市を拠点に、本にまつわるイベント「BOOK在月(ぶっくありづき)」を年に一度のペースで開催しています。
以前、BOOKSHOP LOVERにて書店員として私がインタビューを受け、その時のご縁で、今回私たちの行っているイベントについての連載記事を書かせて頂くことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
BOOK在月とはなんぞや?
ではまず、BOOK在月とはどんなイベントなのか?というところから。
「島根県松江市を主な拠点とした、本と本好きが集まるイベント」というのがコンセプトとなっており、イベントの主な内容としては、
- 一箱古本市
- 地元新刊書店による出張販売
- ビブリオバトル
(高校生/大学生の部は公式全国大会の地域予選、プラス一般の部) - 飲食ブースによる軽食やドリンクなどの出店
- 本にまつわる仕事をされているゲストを招いた、トークイベントの開催
- リトルプレス「BOOK在月book」の発行、販売
などがあります。
基本的には、他の地域で既に開催されているブックイベントを、島根流にアレンジ、ミックスして行っているという性質のものです。
松江では初めて一箱古本市を開催したイベントであり、2013年10月に第1回を開催し、今年(2015年)で3回目になります。
運営メンバーはの共通点は「本好き」
さて、そんなイベントを主催しているのはどんな人たちなのかというと……本にまつわるイベントなのだから、当然事務局スタッフは全員、本に関わる仕事をしている……というわけでは決してありません。みんなそれぞれ別の仕事を持ちながら、本業の傍らでイベントを運営しています。
この原稿を書いている2015年2月現在、事務局スタッフの数は約10名。スタッフの年齢も生業も様々ですし、男女比もおよそ半々です。
スタッフの本業を書き出してみると、地元メディア、小売業、行政機関、NPO職員、印刷会社、介護事業...etc。
こうして書いてみると、様々な職種の人間が集まっていることがわかります。
共通していることは、程度は様々ですが、「本が好き」であること、そして「本に関する何か(イベントなど)をやりたい」という意欲を持っていること。
もちろん本業の傍らなので、時間的な制約なども当然あるのですが、スタッフ全員が各々の出来る範囲で、きちんと責任感をもって活動しています。
他の地域でブックイベントを開催されている方がどのような属性の持ち主なのかは存じませんが、おそらく必ずしも本に直接関わる仕事をしている人だけではなく、私たちのように、本についてはアマチュアな立場からイベントをしている人も少なくないのではないかと捉えております。
筆者紹介
と、ここで筆者の個人的な自己紹介をしておきますと、私自身はかつて、地元ローカルチェーン系新刊書店の一部署に勤めていた、プロの書店員でした。書店員としてのキャリアは約7年。諸事情から2013年夏に退職し、現在は本と直接関わりのない仕事をしながら、事務局の一員として、本にまつわる活動を個人的にしています。
具体的には、現代の社会的なテーマにまつわる書籍を紹介する「Social theme books」という連載を自身のブログで行ったり、身近な友人知人に、その人に合わせた新刊本の紹介をしたり、小売店を経営する友人の店舗の本棚の選書をお手伝いしたりしています。
事務局内での私の担当業務は、主にウェブ関係。
具体的には、BOOK在月の公式サイト、TwitterやFBページなどの運営管理、メールでの問い合わせやイベント参加申込などへの対応。
そして、どんなイベントを開催するかの企画の発案もしています。
企画は基本スタッフ全員で行うのですが、初年度の一部トークイベントの開催など、
ほぼ私が個人で企画実行したイベントもありました。
さて、このようにバラバラな属性を持つ事務局のスタッフが、いかにして出会い、どんな経緯をもってBOOK在月というイベントを開催するに至ったのか。
次回はBOOK在月立ち上げの直接の原因となった地元ゆかりの方がゲストの、とあるトークイベントの話から始めたいと思います。
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いかがでしたでしょうか?
まずは「BOOK在月がどんなものか」「佐次俊一氏がどんなひとなのか」といったことがなんとなく分かったかと思います。
次回は「BOOK在月がなぜはじまったのか」について書いてくださるとのこと。楽しみですね!
それではまた次回!