50周年記念フリーペーパー『コンノコ50thエディション』の「今野書店の歴史」や『東京 わざわざ行きたい街の本屋さん』など何かとお世話になっている今野書店さんが表紙を飾っているということで当然購入。もちろん今野書店で。
『絶景本棚』の本屋版ということで、本屋紹介本にしては珍しく「本棚」にフォーカスした内容が特徴だ。かつてこんなに店内本棚の写真を載せまくった本があっただろうか!?ってほど載せているので、本屋では棚に釘付けタイプな、「本の雑誌好き」タイプな人には非常に参考になる本である。
ただ、『本の雑誌』の巻頭連載を載せたものなので悲しい哉、閉店している店が多い。
パッと見ただけでも上記4店は営業していない。
だが、そこで単純に悲観視しないで欲しい(寂しいことではあるけれども)。僕の感覚ではあるが小さな店は増えていると思うからだ。
もちろん日本全国で見たら書店数は確実に減っていくだろうしその流れは止まらないだろう。かつて、在庫リスクを持たないで始められる書店業は魅力的な商売で数は増えていたと聴くがそれも今は昔。さらに、その時期に増えた書店の店主も高齢で後継ぎ問題もある。日本全体の人口が減っていくのだからこれまで考えられていた「書店」は少なくなっていくだろうことは間違いない。
コンビニの出現、インターネットの誕生、そのほか様々な技術の進化で人のライフスタイルが変化している状況で、本をめぐる環境だけが変わらないわけがない。
何が言いたいかというと、新しい本屋が生まれていっているということだ。
それらは本書にも含まれるし、本書には掲載されていないがたくさんの本屋がすでにある。
僕はどちらの本屋も好きだし、どちらの本屋の歴史も、これからも知りたい。そして続いていって欲しい。そのための活動としてBOOKSHOP LOVERをレベルアップさせていかねば、と、本書を読んでそんな思いを新たにしたのだった。