何か月か前のことである。
才能って何だと思います? と、ある人に聞かれた。友人の友人のような、遠いようで案外近い人からの問いだった。
それで、どんな答えをしようかと迷った。とりあえず「才能 広辞苑」で出てきたページによると
さい‐のう【才能】
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〘名〙 ある物事をうまくなしとげる、すぐれた能力。
明鏡国語辞典 (1) https://sakura-paris.org/dict/%E6%98%8E%E9%8F%A1%E5%9B%BD%E8%AA%9E%E8%BE%9E%E5%85%B8/content/2348_1314
と出てきた。ふむふむ、なるほど「何かを成し遂げる能力」なわけだ。んー、よく分からん。
そもそも成し遂げる能力って言ったってスポーツとか音楽とか身体的な能力に依存するものでない限り曖昧模糊なように思えるし、たぶん質問した人はどちらかというと「成功するための能力ってなに?」みたいことが本意なような気もするし、さらに言えば身体的な要素が色濃い分野でも「成功」が目的だった場合、ひとつの能力だけでは無理だろうし。
というか、これを効いてくるということは僕は成功していると思わrているわけで、でも僕って成功しているのか? よく分からん。
でもまあ、もし成功、というのが好きなことをして自立することを指すのなら、それには答えられるかもなということで、一応答えたのだけれども。
その時のことをちゃんと覚えているわけではないので細かいことは書けないけどひと言にすれば「問いが間違っている」。
持論に過ぎないけれど、好きなことをして自立するという目的を達成したいのなら才能がどうこう悩む暇があったらまず動けということだと思う。
自分の好きなこと興味のあることいままで褒められたことを思い出して、ストレングスファインダーとか今まで褒められてきたことを思いだしたりして資質や性質を調べてみて、その中で納得感のあることを手当たり次第に形にして人に見せて改善するか方向転換してまた形にして……というサイクルを繰り返すしかないと思う。
(失敗する確率を減らすために、市場規模がどうなのか競合は出てきそうなのかという戦略的判断があるとなお良い)
その上で、そこで食べられるかどうかは時期や出会いが絡んでくるし最終的には運だったりする。
それに、やっていく内に見える風景も変わってくる。何もしていない状態で見えることなんてそんなに多くないわけで、だったら行動の精度を上げるためにはまず行動が必要という話になり、まずは行動することが大事だということになると思う。
五十嵐大介さんの漫画『魔女』に
""体験"と"言葉"は同じ量ずつでないと"
という台詞があってとても好きなのだけれど、インプットも考えることも大事だけど、アウトプットとフィードバックも大事なわけで。
うーん、当たり前のこと言っているような気がしてきた。優秀とか天才とかそういう言葉が曖昧過ぎて好きじゃないから頭の中が過剰反応しちゃったかな。
書を捨てよ 街に出よう
でなく
書を持って 街に出よう
ではないかなと店のひと箱店主TReCさんのTシャツを見てまさにそうだなと思ったのでした。