熊本ブックショップツアー vol.2 夏目漱石や森鴎外も通った名店・長崎次郎書店


長崎書店に続いて熊本ブックショップツアー2店目は、長崎書店と同じ長崎健一さんが経営する長崎次郎書店である(2016/9/16-2016/9/18)。

森鷗外が『小倉日記』のなかで「書肆の主人長崎次郎を訪ふ」と書いていたりもする昔ながらの老舗であるこちら。なぜ名前が違うのかというと、経営が分かれていたからなのだが、そこらの経緯については、長崎書店の公式サイトに詳しい。

まとめ

時間のない方のためにまとめです。
  • 品揃え:オールジャンル。熊本にまつわる本も多数。坂口恭平本も多い。
  • 雰囲気:ノスタルジック街の本屋さん。
  • 立地:市電「新町」下車、徒歩0分。
熊本県熊本市中央区新町4丁目1−19
営業時間:10:30 ~ 19:00
休日:元旦・藤崎宮秋季例大祭当日
電話:096-326-4410(さーじろーしょてん)
E-mail: info@nagasaki-jiro.jp
URL:http://www.nagasaki-jiro.jp/
Twitter:https://twitter.com/nagasaki_jiro
Facebook:https://www.facebook.com/jiro1874/

最強のノスタルジック外観

登録有形文化財でもある。



熊本市電で新町駅からすぐの場所にあるのだが、この市電から見える長崎次郎書店の外観がもう最強なのである。古い洋館のような大正モダンを感じさせる建物を、市電のカーブの部分で見せられれば期待を抱かずにはいられない!

ところが、である。時は2016年9月。熊本震災から少ししか経っていない。当たり前といえば当たり前なのかもしれないが2階のカフェに入ることはできなかった。事前の調べで分かっていたこととはいえ、この外観を見せられた後ではつい残念に思ってしまったのだった。

中は普通の本屋さん……いやいや

店内入ってすぐ左手を見たところ。子供や母親、女性向けの本が目立つ。



一階の本屋スペースに行くとパッと見回した感じ普通の本屋さんだ。雑誌があって文庫や実用書があって。ところが奥に入っていくと何やら大きい展示物が……なんと長崎書店と比べるとかなり小さいはずなのにしっかりギャラリースペースがあったのだ。それに伴う雑貨スペースもしっかりある。

店内入って右奥。写真も右手の部屋がギャラリー。



店内入って右手の部屋。文学や人文系の本が多い。坂口恭平本もこちら。



さらにさらに、作家でアーティストで総理の坂口恭平さんがよく来る本屋でもあるのだ。当然、坂口恭平本はしっかり揃えられ、そのほか所縁のある文豪の本も特集されていた。

明治時代の文豪である寺田寅彦・森鴎外・夏目漱石と縁がある。



もちろん実用書や絵本、学習参考書にコミックなど地域のお客さんのための本も欠かさない。そういった街の本屋としての機能をしっかり果たしつつ文化の発信まで行っている。老舗の信頼と若者の感性を併せ持つ本屋なのだ。

思い出しながらついついテンションが上がってしまったが、最後に品揃えについても具体的に書いておこう。

レイアウトと品揃え

建物内に入ると店内まで少しスペースがありここには雑誌だ。店内は大きく分けて5つに分けられる。左の子供の本や実用書が並ぶスペースが一つ目。中央が平台で、奥に参考書やマンガ・ラノベが並ぶスペース。さらき中央と奥の間にある右手のスペースがギャラリーと雑貨で、右側のスペースには文芸・人文・クリエイティブ本と置かれている。

具体的に見ていこう。

左入口の辺には旅雑誌、角を曲がって児童書・絵本コーナー、そのまま料理・飲み物、園芸・ペット、健康・マナーでレジになる。
『熊本県道路地図』、『うどんのはなし』、『ブラタモリ』、『はらぺこあおむし』、『木のおもちゃ』、『ひとつのねがい』、偕成社文庫、小学館の図鑑、『昭和ごはん』、『dancyu』、『猫びより』、『笑うとなぜいいか?』などである。

レジ挟んで向こう側には語学、資格、参考書があってマンガ・ゲーム・ラノベコーナーとなる。『レッドドラゴン』、『キクタン』、『新明解国語辞典』、『やさしい中学英語』、科学漫画サバイバルシリーズ、『ガンツ』などだ。


参考書・マンガ・ラノベスペースから文芸・人文スペースに行く間に、部屋がある。ギャラリーだ。周辺には雑貨、折れてポストカード、趣味・ビジネスの雑誌が並ぶ。BIBLIOPHILICシリーズや『テニススピードマスター』、『レジリエンス入門』、『日経業界地図』といったところである。

店舗右側の文芸・人文・クリエイティブ本コーナーと中央の間には壁がある。NHKテキストがあって、文庫と手帳。中央のスペースから見て壁の向こう側に回ると、夏目漱石記念年フェア、坂口恭平コーナー、平台あって九州にゆかりのある本中心に話題書が並ぶ。天井近くの本を取るための梯子が素敵だ。『脳トレドリル』、『後妻業』、だいわ文庫、新書、池波正太郎、夏目漱石、森鴎外、寺田寅彦、水俣病、加藤清正、『マスラオ礼賛』、開高健、谷川俊太郎、『2666』、『 a day in the life』、『日本奥地紀行』、『THIS IS JAPAN』、『B面昭和史、ちくま文庫、ちくま学芸文庫、平凡社ライブラリー、講談社学術文庫、『マークの図鑑』、『デザインするな』、『アニメーションのギャグ世界』、『ブルースと話し込む』、文藝春秋などが並ぶ。


以上である。バランスの良い品揃えの長崎次郎書店。次回訪れる際は、1階で購入した本を2階のカフェで楽しむ至福のひとときを味わいたいものだ。