今回の台北ブックショップツアーは2015年10月23日〜2015年10月25日の2泊3日の旅である。これから3回連続でお届けするのはこの3日間の記録だ。
今回のツアーは、いつも行ってる本好き本屋好きの会の主催者・どむか氏による発案で、台湾カルチャーを日本に紹介するリトルプレス『離譜(リップ)』の田中さんによるコーディネートによって実現した。まず、二人に感謝したい。
さて、最後に海外に行ったのは大学の卒業旅行以来だからもう7年前か。
そんな状況なのであたふたして不安過ぎる胸中を押さえつけながら、どうにか空港でガイドブックも買え、搭乗もできたし、台湾にも着いた。ところが、せっかくレンタル登録したイモトのWi-Fiを空港で貰い忘れるという失態。幸先悪いな。注意せねば。
- イモトのwifi(便利だそうです! 受け取り忘れましたけどw)
桃園空港に着いてからバスで台北駅に。出国に手間取ったせいか待ち合わせに遅れそうである。今回は仲間たちとのツアーだというのに。大丈夫かなあ。
バスの中で隣のおばちゃんに声をかけられる。中国語。よく分からんが降車ボタンを押してほしいことは分かった。押してあげた後、急に英語に切り替えられて「Where are you from?」というのでjapanだと言うと、「あー、うんうん!なるほどね」と妙に納得される。どうせ話せませんよ。。でも、離れ際に「Have a nice trip」。こういうのは嬉しい。
台北駅に到着。
空港では空港のWi-Fiを使えたけど駅では使えない。ホテルにキャリーバッグを預けるべきかそれとも既に遅れている待ち合わせ場所に向かうべきか。いやそもそもMRT(台湾の地下鉄。東京メトロみたいなもん)はどこだ? 乗るべき線はどこだ?
ここでふと気付く。そういえば一ヶ月前に台湾の駅で使えるフリーWi-Fiを登録していた! TPE-freeにどうに繋ぐと待ち合わせするA井先輩からメッセージ。双連(字の読み方が分からないけどこんな感じ。中山の隣の駅)駅に来いとのこと。行こうと思っていた駅とは全く違っていたので、本当にWi-Fiが繋がって良かった!
- 「台北無料公衆無線 LAN」(Taipei Free)のサービス(これは絶対に登録しておいたほうが良い)
地下鉄に乗って目的地に。やったよ会えたよこんちくしょう。心の底から同行するほかのメンバーに謝り感謝した。というかA井先輩ありがとうございました!
で、双連?(何度も言うがこの漢字ではない)駅地下の書店街を少しだけ散策し、次の迪化街に。
(ツアーの1店舗目は間に合わなかったので行けなかったのがとても残念だった。)
URS127玩藝工場
ツアー2店舗目は、URS127玩藝工場だ。
URSというのは台湾文化部のことで政府の1部署。政府からお金を出している古いが文化的な建物を有効活用するプロジェクトのこと。つまり、URSプロジェクトのうちの127番。玩藝工場に行ったんですな。
一階はライブラリーで二階はギャラリー。上野御徒町と秋葉原の間にある「2k540」と似ている雰囲気で楽しい。本屋というよりはアートスポットだ。
book store1920s
そこから上野と新宿のドヤ街と通天閣前を足して3で割らないような雰囲気の迪化街を散策しつつ、book store1920sに。
「小藝埕」といういろいろなお店が入った古いビルの2階だ。
book store1920sにあるのは歴史とカルチャー系の本。例えば、大稲埕(book store1920sがあるここのエリアのことだ)という台北で最も歴史あるスポットや台湾の歴史が並んでいる。装丁が素敵な本が多くて迷ったけどこの本を買った。台北ブックショップツアー、記念すべき一冊目である。
偵探書屋 Murders ink
次に訪ねたのは推理小説専門の古本ブックカフェ「偵探書屋 Murders ink」。怪しげと気安さが同居するこの空間では地元の人たちがカフェで寛いでいる。スクリーンがあるということは上映会もするのだろうか。赤川次郎作品があったことには驚いた。
ちなみに目の前に吉祥意書局。中までは覗いていないがラノベやBLのようなものの専門店のようだ。この薄暗さがまた堪らん。
日星鑄字行
次は活版印刷の活字を売ってる「日星鑄字行」。店内写真はダメなので上げないが活字がズラリと並んでいる光景は圧巻である。一番大きいサイズの活字で「本屋好」を買った。これは外せないですな。
好、丘 good chos
「四四南村」という古くは外省人(大陸から渡ってきた台湾人)の村だった場所をリノベーションしてオシャレスポットになっている場所。ここの中に「好、丘
good chos」というブックカフェが次の目的地。本は少ないがMADE IN TAIWANGにこだわった商品とベーグルがオススメの店だ。次が詰まっているのでベーグルが食べられなかったのがもったいなかった。
誠品信義店
6店目はみんな大好き誠品書店の信義店。ビルがまるまる誠品書店だというから驚きで、ここの上の階が書店スペースとなっている。蔦屋書店が参考にしたという噂だが、うーん、どうだろうか。期待値が高過ぎたせいかそこまでの感動はなかった。ただ、もちろん近くにあったら通いつめるのは間違いないだろう。そういう鉄板的店であった。
本屋はここで終わり、夕飯である。チャーハンに小籠包に青菜炒め。死ぬほど美味い。そういえば合流してすぐあとに飲んだレモンジュース以降、何も口にしていなかった。ケダモノのごとく食す。最高のひとときだ。
しかし、今日の食事はここで終わらない。ぼくらには夜市がある。屋台にまみれて台湾スイーツにまみれ、臭豆腐、胡椒饅、エビの丸焼き。大満足である!
ホテルに着いたらクタクタだ。さすがに朝から全力疾走で楽しむと大変である。心地よい疲れと共に眠りについた。