日が陰り谷根千散歩も終わりに近づいた。この日、最後のお店がブックカフェ・ブーザンゴである(以下は2013年10月13日の記録だ)。
まとめ
時間のない方のためにまとめです。
- 品揃え:文学や社会系、共用になりそうな本が多いイメージ。
- 雰囲気:アットホームなブックカフェ
- 立地:千駄木駅から徒歩5分程度
TEL: 03-3823-5501
MAIL: info@bousingot.com
営業時間:夕方~23時 火曜定休(火曜が祝日の場合は翌日) 変更の場合は予めHPにてお知らせ致します。
開店時間につきましては、古本仕入などの為、しばらくの間「不定」とさせていただきます。お客さまには大変ご不便をおかけ致しますが、何卒ご海容のほどお願い申し上げます。なお、日々の開店時間につきましてはツイッターでお知らせ致しますのでそちらでご確認下さい。
URL:http://www.bousingot.com/
Twitter:https://twitter.com/bousingot
不忍通り沿い
古書ほうろうを出て南に真っ直ぐ。不忍通り沿いに箱が置かれており何かと思えばそこが「ブックカフェ・ブーザンゴ」だ。
このお店。ブックカフェにしては珍しく本を売っているのが素晴らしい。カフェなど飲食メインで売っている場所を他で上げるなら「Brookryn parlor」か「Calo Bookshop & Cafe」や「Folk old book store」くらいである。しかもカフェメインだと侮るなかれ。なかなかの品揃えなのだ。
- 本屋探訪記vol.53:東京新宿にある贅沢なブックカフェ「Brooklyn Parlor(ブルックリンパーラー)」
- 本屋探訪記vol.46:大阪肥後橋にあるほっと一息つきたくなるブックカフェ&ギャラリー「Calo bookstore & cafe」
- 本屋探訪記vol.51:大阪天満橋駅にある近くに欲しいブックカフェ「FOLK old book store」
レイアウト
と、いうことで早速、品揃えの説明に入りたいところだがその前にレイアウトを説明しよう。そちらの方がイメージが伝わりやすいと思う。
店舗は奥に長くなっている。左側がカフェスペース。右側が本屋スペースと大きく分けることができ、奥にはカウンターもある(上に本棚があることは言わずもがなだ)。
席は2人席4つに4人席1つで左奥の席横には本棚が2本だ。
本屋コーナーの右側壁沿いにさ本棚5本。この右辺壁目の前には本棚が2本である。
レジは入り口のすぐ横だ。
品揃え
右辺の壁棚
さて、品揃えである。右辺手前から見て行こう。手前2本の本棚は単行本でジャンルは文化か。上段は面陳。足元に平台となっている。
プルースト『同性愛の世界』、『バロック論』、『でぶ大全』、『花月幻想』、『久米正雄伝』、『独特老人』、『動物の宇宙誌』など。
次の2本は文庫で食や落語、日本文学、海外文学、講談社学術文庫、講談社文芸文庫といった品揃えだ。
食は『料理歳時記』、『定食バンザイ』など。
日本文学は中井英夫、中上健次など。
落語はちくま文庫の古典落語シリーズ、『志ん生一代』など。
海外文学はナボコフや『アーサー王の死』、ディケンズ、ケルアックなどである。
右辺最後の一本は面陳で大判本が飾られているが、『バイロス画集』や『大正・昭和のブックデザイン』、『大正期の絵本・雑誌の研究』など本好きには堪らない品揃えである。
右辺前の本棚
振り返って右辺前の本棚には思想の本が多い。法政大学出版局の本や『フロイトのイタリア』、『ブローデル伝』など。
さらにカウンター側にあたる奥は500円均一コーナーなっており『或る女』、『詩の研究』、筑摩書房の明治の文学シリーズ、『オフェリヤ殺し』など。
裏に回ってカフェコーナー側は基本的に面陳である。カフェのお客さんに手に取って貰いやすくするためだろう。『文学的パリガイド』、『マイ・グランパバ・ピカソ』、『紙上のモダニズム』などこちらも素敵な本が多い。旅情を誘うような選書でもある(古本なので100%の選書ではない)。
カフェコーナー横の本棚
左奥のカフェコーナー横の本棚には岩波文庫と海外文学の単行本だ。
ポリス・ヴィアン、ゾラ、バルザック、『魔王』など。クラシックな本が多いのは谷根千という土地柄だろうか。
谷根千散歩で疲れた足を本で休めよう
さてさて「ブックカフェ・ブーザンゴ」。如何だったろうか?
ブックカフェということもあって量は多くないが、それだけに面白い品揃えとなっており、カフェだけではなくて本屋としても楽しめる。さすが本好きの街谷根千にあるだけのことはある。
購入した古本を読むのも良し。コーヒー(エスプレッソが美味しかった)を楽しむのも良し。買い物だってできる。谷根千散歩という本に塗れた一日を締めくくるにはちょうど良いブックカフェだった。