本屋探訪記vol.45:大阪平野町にはイケメン店長が開く古本屋「ON THE BOOKS(オン・ザ・ブックス)」がある(2013.1.4移転)

オン・ザブックス そう「オン・ザ・ブックス」は正直、アクセスが悪い。天満橋駅から徒歩10分。ビジネス街の中にあるのだが、気を付けないと見落としてしまうビルの二階にあるのだ。品揃えは結構好きなのだが、どうも心配してしまうのである。いや、素人が心配だなんておこがましいのだが。

そんなこんなで書店探訪第45弾は古本屋「オン・ザ・ブックス」だ(2012年4月28日時点での記録。2013年1月4時点で阿波座に移転)。

まとめ

まずは、時間のない方のために短くまとめを。
  • 品揃え:デザイン系が中心の品揃え。しかし、小説や新書も置いてあり幅広い。良く見てみると中には新刊もある。インセクツとJAPAN GRAPHがある。スツールやスターウォーズのフィギュアもある。なぜビジネス街の中にあるのか。繁華街の外れにあって欲しいお店である。
  • 雰囲気:若手の古本屋という感じ。なんとなくだけど京都の『ありの文庫』さんに近い気がした。
  • 立地:地下鉄谷町線天満橋駅から徒歩10分。ビジネス街のど真ん中。先にも書いたが、立地が良いとはいえない。
  • 現在は、阿波座の『大阪府立江之子島文化芸術創造センター』にある。以下は平野町にあった時の地図。新店舗の地図は最後に載せる(移転先の店舗にも行ってみた→本屋探訪記vol86:大阪阿波座にある古本屋「オン・ザ・ブックス」には大阪的ごった煮感とアートが混在する)。

レイアウト

ビルの階段を上がると、目の前に壁があり、大判のセール本が入った棚がある。
左手に曲がると、店舗に入れるのだが、またしても目の前は壁である。もちろん全ての壁沿いには本棚があるので、商品が並べられているが。

突き当って突き当って左に曲がると右に広い長方形の店舗となる。レイアウトを説明していこう。左に曲がったところまで説明したので、その続きから。

この左に曲がったときに奥に見えるのがカウンターである。カウンターに至るまでも本棚で疑似的に通路が作られており、導かれる様にカウンターに向かうと中ではソフトモヒカンの店主が何やら作業中だ。声をかけてみたら優しく対応してくれた。1年も前なので覚えていてくれていた本当のところは怪しいが、色々と話せたことは嬉しい。やっぱりこういうのは嬉しい。話がそれた。

右に広い店内には、壁沿いそれぞれに本棚がある。空間の中央には平積み台とそれを取り囲むように本棚が。カウンターと同じ辺には大きな窓だ。もちろん日差しは入ってこない。窓には面陳ができるような気の溝が取りつけられている。

全てが同じ棚という訳でもなく、本だけという訳でもない。色々とイレギュラーな仕掛けが施されていて、見ていて飽きない店舗である。

入ってすぐの壁棚

入って目の前にある壁棚は三つだ。足元には雑誌が入った鉄製と木製の箱もある。

何があるかというと、棚には『レストラン・バー&カフェ・グラフィックス』や『年鑑日本のデザイン2009』などの古本。そして、伊藤桂司 作品集『KEIJI ITO LA SUPER GRANDE』が置かれている。POP付きだ。後でまた出てくるが、『JAPAN GRAPH』なども置いてあるし、意表を突いた品揃えには驚かされた。ただの古本屋ではないのだ。

足元の箱にはというと、全て雑誌で『リラックス』や『ファッション・ニュースパーフェクト』などである。

左に曲がって左手の壁棚

ナガオカケンメイの考え
左を向いてカウンターを正面にして左手にある二つの壁棚を見ることにする。

あるのはデザインと建築だ。手前がデザインがメインで、奥は建築メインの棚である。

手前から見ると、『現代世界のグラフィックデザイン』1巻3巻4巻5巻や『建築家への道』、『看板力』、『匠の本』、『デザインの力』、『ナガオカケンメイの考え』(気になっている本なのでこれは買った)、『スペースグラフィックス』など。単行本もあるが、大判本がほとんどである。資料となる様な本が多いのだ。

奥は建築である。こちらは、大判本に加え、雑誌も多い。安藤忠雄の本や『建築をつくる。人をつくる。』、『都市革命』、『建築について話してみよう』、『現代建築家シリーズ』全15冊15800円、『建築ノート』、『FRAME』などだ。

これで、この壁棚は終わりかと思いきや、カウンターのすぐ側にラックが置かれていた。中にあったのは『IN/SECTS』。うーん、気が合いそうです。店長さん!この店でいちばん好物の棚である。

カウンター前の疑似通路を作る右手の本棚
パリの本屋さん本と女の子 おもいでの1960-70年代 (らんぷの本)
先ほど、カウンター前には本棚で作られた疑似通路があると述べたが、この棚を見ていく。胸くらいの高さの棚には、やはり、大判本と単行本だ。
左手の壁棚(今の棚を見ているときは真後ろの棚)と比べると、販売系の本が多い。

『エモーショナルブランディング』、『マーケティング22の法則』、『世界のショッピングバッグコレクション』、『デザイナーズ・アパートメンツ』など。そうは言ってもほとんどは資料本だが。この棚の裏側には、ガーリーな本が多い。

『パリの本屋さん』や『女子の古本屋』、『本と女の子』、『世界の家』などだ。見やすい位置にこれらの本と古地図やペンなど雑貨などである。どさくさに紛れて置かれているタイプライターが良い味を出している。あと角にイスが置いてあって、その上に『hito』という小冊子だ。このあと行った店にも置いてあったけれど、有名な本なのだろうか。

下段の方は資料本。Edizioniの大判本7冊などである。

疑似通路の始めの壁の間の通路 長方形右辺の壁棚

ムー 2012年 03月号 [雑誌]ムー 2012年 05月号 [雑誌]ムー 2012年 01月号 [雑誌]
今来た道を戻って、長方形右辺の壁棚を見ることにする。店舗に入って目の前の壁沿いに歩いていくとすぐ見れる棚だ。ここからは店舗を入口から右回りに見ていっていると思ってもらいたい。

ここは、文庫と新書がメインの棚であり、他に雑誌と単行本が置かれている。ここには普通の古本が多い。『1Q84』とか中村うさぎとかハリポタとか白石一文とかのことだ。新書も数は少ないが、特に変わったところは少ない。岩波と中公などだいたい50冊くらいである。

雑誌は、足元の平積み台にリラックスとペンとブルータスが、棚にはスタジオボイスにウェイブ、あとなぜかムーが30冊くらい置いてある。『ム―』の数が多いのは面白い。トンデモ雑誌があると何か安心する。

単行本は難しめなものもあった。アントレプルトン『秘法十七番』や司馬遼太郎の街道をゆくシリーズである。

店舗一番奥 長方形の奥の辺の壁棚

文庫新書棚を手前から奥に見ていくと、スタッフの部屋を挟んで、奥の辺に突き当たる。
ここは、ビジュアル重視の棚である。腰くらいの高さの棚が二つあり、腰から上は面陳できるような溝が壁に取り付けてあるのだ。

何があるかというと、洋書の大判本がほとんどである。中には、店主のPOPもあり、なぜかスツールも売っていたりする。店主のPOPがあったのは『VB08-36』という写真集であった。下着姿の女性が多く写っているらしい。さすがに見れなかった。自分の臆病さに少し嫌気がした。

他には日本語書籍だが、『アーキグラムの実験建築』というのもあった。この2つの棚のは辺の半分しか占めておらず、辺の残りは地面に直で雑誌の山となっている。『ザッツ・古本屋』である。
新宿
この辺を向かって右から左に見ていくと、角に2M級のカラーボックスがある。これは写真の棚らしい。

森山大道の『新宿』や『死んでもカメラは話しません。』、『プレスアイ』、『ヌードの理論』などである。ヌードの理論をあえて挙げたのは、先ほどの下着の話とは断じて関係ない。関係ないといったらない。

窓辺の棚

写真のカラーボックスのすぐ左に棚が四つ並んでいる。手前の一つが幅の広いスチールラックで、奥の三つは三段のカラーボックスだ。この窓の前の空間は、後で書く広い平積み台や通路が広いこともあって、開放感がある場所である。店内ではここが一番いいかもしれない。イスも置いてあるし、ゆっくり本を選ぶには丁度良い場所だ。

スチールラックには上三段に本型の小物入れや陶器、木の小物、ボールペン消しゴムなど雑貨が置かれており、下二段が大判本がある。『グレーとバスルーム』や『リビングデザインミュージアム』、『商店建築』、『アメリカのテーマレストラン』などだ。カラーボックスの方には、食と絵本とDVD。
リリイ・シュシュのすべて 通常版 [DVD]sur / FACE 14人の現代建築家たち [DVD]
食が、『ケンタロウごはん』、『明日の皿』、『おいしいお菓子の12ヶ月』。絵本が、村上龍『シールド』、『ハウルの動く城』、ほか海外絵本。DVDが、『リリィシュシュのすべて』や『ロッカーズ』、『14人の現代建築家たち』など。

視線を上げてカラーボックスの上を見るとそこには、ネックレスが陳列されていた。古本屋でネックレスとは。そういえば、どこから仕入れているのか聞いておけば良かった。まあいい。後の祭りだ。さらに視線を上げると、窓に面陳ができるような気の淵が付けられている。大判本の写真集が並べられていた。

店舗奥 長方形スペース中央の平積み台とその周囲

窓を背にすると、そこには広い平積み台がある。どんな本が置かれているかと思いきや、そこにはあるのはフィギュアと雑貨だ。スゴイ外し方である。スターウォーズやパペットマスターのフィギュア。古本屋で買うフィギュアというのもオツかも知れない。

足元を見るとそこには本が置いてあって、『ディズニーアメリカンアート』という大判の洋書だ。これは実は少し気になった。

この平積み台の両横にはマガジンラックがある。平積み台に向かって左には、『ピクチャーマガジン』や『ニュートンズイラストレイティッド』などの洋雑誌。向かって右側には『JAPAN GRAPH』と『the corner stone』と『水のすみか』が置かれていた。

さて、ここで取り上げたいのが『JAPAN GRAPH』である。実は、以前行った「THE PHOTO/BOOKS HUB,TOKYO」で知ったのだが、これが面白いのである。くまなく読んだ訳ではないが、47都道府県の一つ一つを写真に撮って、文章と共に紹介するというもので、ナガオカケンメイさんの『d design travel』を思い起こさせるような趣旨なのである。

こんな雑誌が置いてある「オン・ザ・ブックス」。ただ者ではない。

平積み台の裏はというと。文庫新書の棚の目の前にもあたる訳で、そこには旅本とマンガと絵に関する本があった。
臨死!! 江古田ちゃん 1 (アフタヌーンKC)
旅本は、『秘められたインド』や『バックパッカーパラダイス2』など。 マンガは、『モンスター愛蔵版』9巻まで、『ホムンクルス』10巻まで、『プルートゥ』8巻まで、『臨死!!江古田ちゃん』、『漫画ノート』、『1年に1度のアイスクリーム』、『happy birthday mr.b』、『妖怪modern』、『pop’n buddha』、『少年小説大系1 スピード太郎』などである。絵は、『雪舟』や『ミレーとであう』など。


最後に

オン・ザ・ブックスはこれで全部見た。残りはない。あったとすれば、それは実際に行って確かめてもらいたい。場所は確かに悪いが、行った甲斐はきっとあると思うから(以下は移転後の地図。詳しくはこちら)。

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