本好きならご存知だろうあの「森の図書室」をついに訪ねた。正直、各種メディアで何度も取り上げられているしぼくなんかの記事が新しい情報を付け加えられるかどうかなんて自信がないけれども、それでもこれはBOOKSHOP LOVERとして行かざるを得ないのである。自身の無さなんてものは情熱と思い込みでフォローなのだ。
まとめ
時間のない方のためにまとめです。
- 品揃え:幅広くどんなジャンルでもある。ぼくは小説とビジネス書が多いと思ったが人によって多いと感じるものが違うらしい。
- 雰囲気:本の隠れ家。
- 立地:渋谷の道玄坂上。
営業日時:平日・土日・祝日 18:00ごろ - 25:00 お昼 13:00ごろ - 17:00
定休日:不定休
URL:http://morinotosyoshitsu.com
Mail:info@morinotosyoshitsu.com
Twitter:https://twitter.com/morishun428
Facebook:https://www.facebook.com/morinotosyoshitsu
近くに本の場所が少ない
場所は渋谷は道玄坂を登り切った場所である。カフェ・ド・クリエの入っているビルの3階だ。雑居ビルの中に入り階段を上る。すると「森」と書いている表札とインターホン。横では鉄製のドアが閉まっている。
え? 閉まっているの? ここでいいのかな?
なんて不安に思っているとインターホンを押す旨、貼り紙があった。ドキドキしながら押してみると愛想の良い声。しばらく待っているとドアが開いた……と思ったら本棚引き戸がもうひとつ。これも開けてもらって中に入るとそこは異空間だ。
森の図書室とは
このまま中の紹介に移りたいのだが、その前にまず森の図書室がどんな場所なのか紹介しよう。
まずは名前から。店主の名前が森さん。そして、ここは会員制の図書室ブックカフェ。だから、森の図書室なのだ。安直だが破壊力抜群である。ロゴの森の「木」をあえて本にしているあたり全国の本好きの森さんが一度は考えながらも実現できなかったと悔しがっているに違いない。それにしても、羨ましい名前である。
先に会員制といったが、ここの会員になると席料が無料になり、本棚引き戸のカードキーをもらえる。会員でなくても席料の500円を支払えば中で寛げ、本を借りることもできるので安心して欲しい。
また、ここのことをクラウドファンディングのパトロン数の日本記録を樹立したことでご存知の方も多いだろう。
サイトを見るとこう書いてある。
森の図書室は、
本が読めて、借りられる。
お酒が飲める。
そんな場所です。自分ひとりの「あったらいいな」から始まった森の図書室ですが、
本が好きな人、これから本を読んでみようかなと思っている人、
みんなに好きになってもらえる場所になれるよう、精一杯頑張ります。読書を押しつけるのではなく、なんとなく本を手に取ってみたくなるような、
友達の家のように気軽な空間を目指しています。よかったら遊びに来てください。
「友達の家のように気軽な空間」が渋谷にできるなんて最高じゃないか!
本棚引き戸
先にも書いた本棚引き戸。さらに、インターホンで入れてもらうという仕掛けは店主によると「ここから違う世界だ」ということを感じてもらうためにつくったらしい。む。むむむ。思った。思いました。確かに異空間だと思いました。いやー見事に引っ掛かっちゃいましたねw
一面の本棚・寝そべるソファ
空間に入ると早速一面の本棚である。横長の空間で正面の壁はすべて本棚。ここに沿って高めのテーブルがいくつか。左手にレジと厨房(飲食ができるのだ)。左辺の壁ももちろん一面の本棚。こちらはテーブルもないので壮観だ。右手は大きめの窓とその前にソファ席。深めのソファなのでずいぶんとゆっくり寛げそうだ。
お酒とおつまみ
森の図書室は飲食も充実している。食事はおつまみが10種類以上もあり、さらには、本の中に出てくるメニューがあるのがさすがだ。古本酒場コクテイルみたいでワクワクしてしまう。ドリンクはノンアルコール含めて何十種類もあるし。「友達の家のような」と言うには充実すぎやしませんか、森さん(笑)
ライトな本好きにもっと本との出会いを
いつもならここで品揃えの紹介に入るのだが、今回はそれはしない。なぜかというと森の図書室にはジャンル分けという概念がないからだ。図書室なのにである。とても気になったので聞いてみると店主の森さんによると「どこの席に座っても、どこの本棚から見ても多種多様な本が目に入るように」とのことだ。
なるほど。納得である。確かにジャンルごとに分けられてしまうと例えばSFの棚の前に座った人はビジネス書を手に取る確率が少なくなる。
ところが、森さんの並びだと、どこでもほぼ平等にいろんな本と出会うことができるのだ。あえてのカオス本棚。考えてもみなかったが本好きを増やすひとつの答えかもしれない。
渋谷にできた本好きの友達「森の図書室」に遊びに行こう
渋谷には意外と本屋が多い。大きいところでいうとMARUZEN&ジュンク堂書店や紀伊國屋書店、駅前の大盛堂書店、山下書店、SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERSなどなど若者の本離れというのがウソみたいにここ若者の街・渋谷には本屋がたくさんあるのだ。
ところがである。本好きがゆっくり寛げる場所はないのだ。思いつく限りで一つあるがそこはかなりマニアックである。そんな中、渋谷本屋地図のエアスポットとも言える場所に「森の図書室」はできたそんな場所なのにマニアックにならずに単純に「本はこんなに面白いんだよ。読みなよ」といったライトな本棚が出迎えてくれる。しかも、夜は25時までオープン。
肩ひじ張らずに寛げるまさに本好きの友達の家のような場所。普段、本を読むけど特段マニアックというわけでもない本好きの友達なんかといっしょに来るのもたのしいだろう。ひとりで読書を楽しむのにも最適だ。
ホント、いい場所につくってくれたものだ。本好きを代表してお礼を言おう。ありがとう、森さん。