真っ赤なブックカフェ
知人から教えてもらって伺った大阪的リトルプレスの聖地「シカク」であるが、実は途中に鮮烈な建物がある。ちょうど中津商店肺の入り口眼の前にあるのだがとにかく真っ赤(正確には朱色だが)なのである。目の前のローカル色あふれる商店街とはあまりにも違うその外見に惹かれて入ることにした。それがこのブックカフェ「空夢箱」である(以下は2014.3.9の記録)。
まとめ
時間のない方のためにまとめです。
- 品揃え:幅広い品揃え。掘り出し物があるかも。
- 雰囲気:とにかく真っ赤。でも、アットホームな雰囲気なのが不思議。
- 立地:中津駅から徒歩5分程度
電話:06-6372-7508
営業時間:12~22時(延長ありです。)
URL:http://sorayumebako.blog137.fc2.com/
Twitter:https://twitter.com/sorayumebako
レイアウトと書名は省略
中に入ると当然ここも真っ赤である。しかし、真紅というよりは朱色に近いので落ち着けないこともない。奥にキッチンカウンターで中央と右辺に席。左辺の足元に本棚である。そのほか右辺の天井が一段低くなっておりそこを本棚として使用している。
こんな内装だから本棚にもアートやデザイン系ばかりかと思いきやそうでもない。小説もあればノンフィクションもある。幅の広い品揃えなのだ。書名は今回は省略するが普段はお目にかかれないような本も置いてあったりするので一度行ってみることをお勧めする。
コミュニティとしてのブックカフェ
面白かったのが別に「ブックカフェ」であることを重要視していないという点だ。これは店主がそう言っていたのだが「本」がカフェに来てくれたお客さんとお客さんをつなぐひとつの道具になってくれればと思って置いているとのことなのだ。ここの本はブックカフェには珍しく販売しているのだが値段がかなり良心的だ。それも読みたい人の手元に行って欲しいという思いからだし、これもお客さんとのコミュニケーションのひとつなのだ。
そんな考えだからこそいろんな人が集まってくるのだろう。こんなに尖った外見の店なのに近くのおじいさんからアーティストまで来たりもするらしい。左辺に飾ってある抽象画がまた店の雰囲気にマッチしていて素敵だった。
内沼晋太郎『本の逆襲』にも書いてあるが、これから本を扱うことはもっと幅広く柔軟に考えていくべきだと思う。だからこの「空夢箱」のようにコミュニケーションの道具という位置づけでも良いだろうし、逆に神保町の古書店のように本を美術品のように扱うことだって良い。もしかしたらインテリアとして考えるのだって良いだろう。このときの大阪遠征は「これからの本屋」を考える上でとても参考になった。