2014.2.3(月)にオープン予定のネット古本屋「BOOKSHOP LOVER」。知人の皆々様方には開く開くと言いながら2,3ヶ月経ちようやく開店できそうです。なぜこんなに時間がかかったのか。それもこれも古物商許可をもらうのが大変だからだったのでした。
ネット古本屋をつくるには
そもそもネット古本屋を開くには必要な手順がございます。それもこれも検索すれば分かることではありますがせっかくなので記録しておこうと思います。
- コンセプトを決める
- コンセプトに沿った本を揃える
- ECサイトをつくる
- 古物商免許を習得
- 開店
だいたい大きく分けてこんな感じの手順になるかと思います。もちろん古物商を取得するかどうかなど、それぞれのやり方があるので一概には言えませんがぼくはこんな感じでした。
1.コンセプトを決める
これはまあ何を始めるときでも鉄則なのかと考えております。明確に言語化できなくても開店に向けてイメージを持っておかないと全部がテキトーになりすぎてしまうのかな、と。いやいや好きですけどね。テキトーな感じ。好きだからこそ締めるところは締めておかないと後々しんどくなるのかなと思ってこうやっております。
ちなみに、ネット古本屋としての「BOOKSHOP LOVER」のコンセプトは「本屋好きの読書と交流の記録」です。はい。曖昧ですね。はじめはこんなものでいいんです(笑)
2.コンセプトに沿った本を揃える
コンセプトは決まりました。それでは具体的に考えていきましょう。
本屋好きの読書記録
これは自分の読書記録ですね。自分の好きなジャンルということでもあります。節操ない人間ですので絞りにくかったのですが、長くやっていこうと考えたときに今後も比較的残りそうなジャンルとして「PHOTO=写真」と「FOOD=食」「DRINK OR TEA=酒・茶」を考えました。どちらもモノとしてあることが重要だとぼくが思うジャンルです。
それに加えて本屋好きですので「BOOK OF BOOK=本の本」、「BOOKSHOP OF BOOK=本屋の本」もメインの一つとしました。
あとはいろいろカテゴリー分けが好きなので細かく分けましたがデザインやアート関係、音楽、映画、オルタナティブ、ローカル、旅といったカテゴリーもつくりました。。それぞれダブって登録が可能なサイトでしたのでデザインとオルタナティブ両方など重ねて登録されている本も結構あります。そうすることで細かすぎるカテゴリーも分かりやすくなるかと思っているのですがどうなんですかね。ダメだったらやってから修正していきましょう。
本屋好きの交流
これは今後、買取するのがほぼ知人になるだろうということです。というのもこれは情けないのですが、本サイトの運営もあり、さらにいくつかのイベントにも関わらせて頂き、本業も結構な忙しさになって参りました。これに加えて買取まで手広くやってしまうと手が足りなくなってしまうだろうと考えたからです。
そんな感じなので自分の本だけでまずは始め、徐々に知人からの買取を増やしていこうと考えております。自分で読んでいくものは先に挙げたように写真と飲食、本(屋)の本ですが、知人からの買取についてはそこまで限定はせず、基本的にはクリエイティブ寄りのものを強めにしていこうと考えております。
3.ECサイトをつくる
ここまで考えたらあとは手を動かします。さて、どんなサイトにしようか。上述したようにあまり手をかけずに済ましたい。そこで目をつけたのがBASEです。なんと無料でネットショップが簡単に作成できるのです。実は似たようなサービスとしてStore.jpやヤフーがあるのですが、手軽さと無料の範囲が大きいこと。また、これからの無料部分でのサービス拡充がまだまだありそうなことからBASEに決めました。
デザイン作成
無料サービスですのでデザインに関してはかなり楽ちんです。テンプレートがいくつかあってそこから好きなのを選ぶだけ。ということは差別化要因は背景画像とロゴデザインくらいとなり、これはこれで大変なのですが背景画像はシンプルが好きなので真っ白に。ロゴデザインは知人のデザイナーに頼んでカワイイのができました。S冨さん、ありがとうございます!
商品登録
さあここからが大変です。少ないとは言いながらも200点はある本を登録していかなければなりません。写真を撮ってサイトに上げ書名や著者名、状態、カテゴリーを入力。こういった作業を200回繰り返します。えー、ホント、このときばかりはなぜ一括登録がないのかと暴れだしそうになりました。まあ無料サービスに贅沢言っても始まりませんが。
4.古物商免許を習得
次の山場がこれです。古物商免許の取得。実はネット古本屋では取っていないところも数多くあります。実際問題、警察がすべてを見て回れるわけではありませんし買取はせずに売るだけならそこまで問題はありません(古物商免許を公安委員会が発行する目的は盗品売買のチェックです)。
でも、ぼくは取ることに決めました。テキトーが好きなのでその分、避けれるリスクは避けたいのです。買取も予定しておりますしならば正々堂々とやってやろうと思いました。
必要書類の準備
とは言っても古物商免許の取得に必要なのは書類の準備だけです。まあそれが面倒なのですが。
警視庁のサイトから運用しますと以下のとおりです。
必要書類 個人許可申請 法人許可申請 法人の登記事項証明書 × ○ 法人の定款 × ○ 住民票 ○
本人と営業所の管理者○
監査役以上の役員全員と
営業所の管理者身分証明書 ○
同上○
同上登記されていないことの証明書 ○
同上○
同上略歴書 ○
同上○
同上誓約書 ○
同上○
同上営業所の賃貸借契約書のコピー △ △ 駐車場等保管場所の賃貸借契約書のコピー △ △ URLを届け出る場合は、プロバイダ等からの資料のコピー △ △ 本人以外が申請書を提出する場合は、委任状が必要です。法人申請の場合は、社員証等、社員であることを証明するものを持参してください。 ただし、営業内容等について答えられる方でお願いします。
ぼくの場合は個人なので比較的少なくて済みますが「登記されていないことの証明書」や「身分証明書」はかなり面倒でした。お役所なので定時までしかやっていませんし郵送で申請するためには別途書類やお金がかかる。時間をかければできないことでは全然ないので、有給休暇を駆使してなんとか揃えました。
いざ、許可申請!
必要書類を揃えて「いざ、許可申請!」と息巻いて最寄りの警察署に赴きました。ところが、「これじゃ無理ですね〜」と突っ返されます。なんともらってから3ヶ月を過ぎてしまった書類が1点あったのです。「そこをなんとか…」ゴメましたがそこはお役所。無理でした。せっかくの有給休暇がチャラです。出直すことにしました。
業務などで忙しくそれから3週間ほど経ってようやく二度目のチャレンジです。今回は書類はすべてチェック済みで大丈夫。これで貰えるだろうと思っていたのですが、無理でした。警察の管区が違っていたのです、明らかに距離的には池袋警察署が一番近いのですが。しかも夕方ぎりぎりの時間だったのでその日のうちに管区の目白警察署に行っても閉まっています。なんてこと! また有給休暇を無駄にしてしまいました。
管区が違う…だと…!?
それからまた2週間ほど後。また有給休暇を取り目白警察署を訪ねます。「今回こそは大丈夫だろう」と思っていたのですが…大丈夫でした! 無事に受理されました!
いやーまさか古物商許可申請だけでここまで達成感を得られるとは! まあ自分の調査不足が原因ではあるのですが何ともあれ結果オーライであります。「よし。これでオープンできるぞ」と担当のお兄さんから話を聞いていると、あれ…発行まで1ヶ月かかる?
そうなのです。古物商許可は警察署でやっているわけではなく公安委員会が発行するものであるため、時間がかかるようなのです。この時点で12月末。周りの知人には12月中には開店すると言ってしまったばかりです。「そこをなんとか…」ゴネても無理なのは百も承知でしたがやっぱり無理でした。
そんなこんなでようやく取得できたのがつい最近のことです。あとはこれをとあるお店に持って行って古本屋に飾ってあるようなプレートを作ってもらうだけで古物商許可関係の業務は終わりです。長かった!
5.開店
やたらと非効率的にはなってしまいましたがこれでようやく開店できます。2014.2.3(月)。ネット古本屋「BOOKSHOP LOVER」を今後とも宜しくお願い致します!