調査日誌「五里霧中」における読書録は、本の紹介ではなく、あくまで記録として、気になったことを箇条書きベースで書きつつ、ちょっとした覚書も書くというスタイルで行こうと思う。
なので、以前の調査日誌「五里霧中」 『「科学者の楽園」をつくった男:大河内正敏と理化学研究所』より、もっとメモっぽい感じになる予定。まあいまこんな感じで読み進めていますよというように思っていただければ。
ということで、『ブックガイドシリーズ基本の30冊 科学哲学』(中山康雄、2010)である。
NHKの趣味どきっ!撮影中にジュンク堂池袋本店の森暁子さんに「科学哲学・科学史に興味がある」と伝えたら勧めていただいた本。何事もまずはどの本を読むかが大事だよな―と妙に納得したのを覚えている。
とはいえ、科学哲学も疑似科学のことなど興味はあるが、科学史の方が興味は強いのでそういったフィルターの元、一読して気になったものを以下にメモとして書いておく。
気になった人と本と言葉
- ポパー
- ハンソン
- 大森荘蔵
- 分析哲学の基礎 クワイン『論理的観点から』
- 村上陽一郎『科学史の逆遠近法』
- 金森修『サイエンス・ウォーズ』
- 科学哲学・科学史・科学社会学が相互に関係して形成される分野→「科学論」で現在は「科学技術論」、2001年に設立した科学技術社会論学会
- ブルーノ・ラトゥール→アクターネットワーク理論、人間と非人間の二元論
- スティーブ・ブラー→社会認識論、科学の外部から評価する科学史
- 参考文献でよく見たイムレ・ラカトシュ
ということで、読んでみたら科学哲学は専門的に過ぎるので、やはり知りたいのは科学史。特に日本への科学の需要とその失敗?(そいう感覚がいまのぼくにはある)に興味があることが分かった。
門外漢はまず自分が何を知っていて何を知らなくてどこに興味があるのかを正確に知らないことがほとんどなので、そういった意味で、この初心者用の本は非常に役立ったのだった。
ジュンク堂池袋本店の森暁子さん、ありがとうございました!