BOOKSHOP TRAVELLERで間借りをしてくださっている屋号「BOOKS TBD」の山本さんによる、2020年実店舗オープンまでの連載 「ビルトングがくずれても」 第2回です。
1回目は自己紹介と本屋開業の理由についてでしたが、2回目はブックスモブロさんとの出会い、そしてBOOKSHOP LOVER主宰の和氣との出会いについてです。
それではどうぞ~。
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第2回、BOOKS TBD、和氣さんと出会う
すっかり寒くなりましたね。ようやく内装工事の日取りが決まりました。開店準備作業は山積み状態で、全く進んでいる気がしません。順番にこなしていくしかないですね。
さて、第2回は仕事旅行で伺った、鎌倉のブックスモブロの話の続きから・・・
一応お店の作業を手伝って古本屋の仕事体験をしましょう、という設定だったのですが、平日でお客さんも少なく、ずっと二人で話をしてました。店主の荘田さんがお店をはじめたキッカケから古書組合のしくみ、開業費用や仕入れのことまで。
当時は知らない事だらけだったので、本当に勉強になりました。ブックスモブロは小さな店舗ながら、明るく清潔感のあるレイアウトと、センスよく選ばれた本が並ぶ素敵なお店でした。私の目標とする店舗のひとつです。
このあと、当時神奈川古書組合の理事だった古賀さんを紹介頂いて、古書組合についてお話を伺いにいったり、教えてもらった特色ある古書店を含め、主に東京、神奈川の書店を訪問して回ったり、鎌倉ブックカーニバルのスタッフに参加したり、本屋関連のワークショップやトークイベントに参加したりと、情報集めをコツコツと行いました。
そうしたイベントのひとつに、根津のHotel Graphy Nezuで行われたDive in booksという本のイベントがありました。そこでのトークイベントに、双子のライオン堂の竹田さん、Cats Meow Books の安村さん、そしてBOOKSHOP LOVERの和氣さんが登壇されていて、この時に BOOKSHOP LOVERの活動や、本屋入門の存在を初めて知りました。そして、翌年開催された<本屋入門Switch!2018秋>に参加したのでした。
本屋入門Switchの詳細は BOOKSHOP LOVERのエントリや双子のライオン堂のEventページにもあるので割愛しますが、前半の講義パートでは書店業界、取次の仕組み、最新の本屋事情等、貴重なお話を、後半のワークショップでは各参加者の個性的な本屋のアイディアを聞くことができ、とても勉強になりました。
しかも参加メンバーだった「ほんやのほ」の伊川さんや、「Cafune Books(カフネブックス)」池野さんなど、イベント後すぐにお店をはじめた方もいて、このこともとても良い刺激になりました。というより少し焦りました。
この当時の自分は、既に前の会社は退職していたのですが、修行させてもらおう思っていた古書店でのバイトの話は結局断られ、店舗の物件もなかなか良いものが見つからず、という状況で、ちょっと悶々としていた時期でした。
そんな折、和氣さんからブックショップトラベラーでの一箱店主のお誘いを頂きました。ひと箱で20冊程度ですが、一応自分の店(棚)が持て、店番も希望すればやらせてもらえ、イベントを打つこともできる。
横浜からだと下北沢は少し遠いとはいえ、自分が選んだ本への反応を試す意味でも良い機会と考え、参加することにしました。(続く)