ツイッターをいつものように眺めていると、ある宣伝文句が目に入った。それを読んで僕は驚いた。スタンダードブックストア・オーナーの話が聞けるだって!?迷わず申し込んだ。「6/14(火)の19:00開場 19:30開演 22:00終了予定」で、会場は「スタンダードブックストア心斎橋店のカフェ」だそうだ。
当日、とりあえずお気に入り書店のオーナーさんが何を考えているのか凄く気になるので、何も気にせず、会社帰りに行った。
着いてみると思ったより人がいる。しかも、既に知り合いと来ている人が多いのか固まってなにやら話し込んでいる。今回の目的は、「オーナーの話を聞くこと」で、「話をすること」ではなかったので気にせず、空いていた端っこの席に座る。
開演まで時間が余ったけれど、ワンドリンク無料だったので頼んだハートランドを飲みつつ、流れていたバイトやオーナーへのインタビューをした動画を見つつ待機。
19:30開演。
どうやら「Green drinksの方が司会進行をしてオーナーと話す」という形のようだ。このオーナーが気さくな方で結構面白く話を聞けたのだけれど、その中で印象的だったのが、「書店はもっと利用できる」と言っていたことだ。
書店の良いところは「人が気軽に寄れるところであること」であり、道を聞かれることが多い店はコンビに以外では書店くらいのものだろう。立ち読みしても、本を買わなくても買っても、「気兼ねなく寄れる店が書店だ」と言うのだ。
そして、この「気軽に寄れる」という長所をもっと生かすべきだと言っていたのだ。例えば、「カフェで購入前の本が読める」のもそうだし、月に3,4回行うカフェでのイベントもそうだ(著者(トータス松本が来たそうだ)によるサイン会やファッションブランド「BEAMS」と組んだもの、アーティスト集団「chim↑pom」の個展など様々なことを試みている)。
また、「本は買わなくても良い」ともオーナーは言っていた。本屋なのに本を買わなくても良いという台詞は驚いたが、前述したように本屋を「人が集まる場所」、「気軽に寄れる場所」と定義しているならば、矛盾しない。つまり、オーナーは本を核に据えながらも「何となく行くと楽しい店」であることを目指しているのだと思う。
と言っても、本人は「自分が行きたい店を作った」と言っていたので、高島屋で本屋をしていた時に行ったアメリカ視察の影響を受けつつ、「理想の本屋」を作りたかったってとこだろう。で、理想の本屋を作れば「どうにかやっていけるだろう」とも言っていた。これって、普通は「お客さんの嗜好>オーナーの嗜好」であるところが、「オーナーの嗜好>お客さんの嗜好」であるって感じだということで、それでもって「何とかなる」と思っていたあたり凄いと思う。自分が目指したい方向に近いので、とても参考になった話だった。
最後に、梅田店の方は「まだまだ満足していないので、棚をどんどん変えていく」と言っていたので、ちょこちょこ寄ってみると楽しいかも。
20:30頃。
オーナーのお話も終わり、「さて、どうしようか」と思っていると、これから懇親会らしい。Green drinksが飲み会を主催する団体なので、まさかとは思っていたが、少し戸惑う。しかも、なんと、ほとんどの客が、小書店の店主さんとか書店員さんとか「ミーツリージョン」の編集部の人たちとかだったのだ。
ぬをー、何を話せば良いんだ!!
その上、業界の人たちで固まっているので、話を聞きたいものの行けない、行く勇気がない。困りながらも同じように困っていた人を見つけてとりあえず談笑。で、どうにか場に慣れてきたので21:50頃からようやくお話することができた。
「紀伊国屋本店」の方とか「ツタヤ」の方とか、「栗林書房」の方とか、ZINN(ジン)専門店「ダンタリオン」の方とか、「on the Books」の方とか、「本は人生のおやつです」の方とか普段だったら話せないであろう方々と少しでもお話が出来たのはとても嬉しい!!
結局、23時ごろまで会は続き、水曜日の会社は結構しんどかったわけなのだけれども、貴重な経験が出来たのは本当に嬉しかったので良しとする。お知り合いになれた方々、何も知らないワタクシとお話してくださって本当にありがとうございました!
行ける範囲で近いうちに伺いますね!!
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