【本屋好きの読む本屋本】北田博充『これからの本屋』

丸の内に行ったときに必ず立ち寄るマルノウチリーディングスタイルや町田×本屋×大学で登壇を依頼してくれ、さらには本屋探訪記でも取り上げたniko and …TOKYOの本棚を作った人でもある北田博充さん。彼がそのときいたリーディングスタイルプロジェクト(株式会社大阪屋栗田)を辞めて、出版したのが本書である。

「これからの本屋」という大テーマのもとに「ていぎする」「くうそうする」「きかくする」「独立する」という切り口で北田さんがそれぞれ重要だと思う人間にインタビューしたものが中心の本書。以前書評を書いた『HAB 本と流通』と同様、本屋を開きたい人には必読の本であるが、ぼくにとっての見所は実は「ていぎする」のところにある海文堂書店・元店長の福岡宏泰さんへのインタビューだ。神戸元町にあり2013年に惜しまれながらも閉店した街の本屋・海文堂書店(本屋探訪記でも取り上げている)。

閉店から3年後、かつ、取次閉店のビッグニュースが相次いだタイミングでインタビューをするというセンスが素晴らしい。

そんなこんなで取り上げたい場所は本当にたくさんあって「なるほど」と思わせられるところもあれば「同感だなー」と思うところもあってじゃあどこをどれだけ書けば良いかとなると非常に難しくて、むしろ内容についてはこれくらにしてあまり触とにかく読めと言いたい。

ただ最後にここだけ。p50の海文堂書店の福岡元店長のセリフだけは取り上げでおきたい。

“これは日本特有なのかもしれないですけど、にわかファンを馬鹿にするような風潮があるじゃないですか”

本を読まない人を本の世界にどうやって引きずり込むかって話題でこのセリフが出たんだけども、これには猛烈に同意したい! そして、古参ファンがにわかファンを馬鹿にするようなジャンルは死にいたると思うのだ!!

最後に熱くなってしまったが先にも書いたように本屋を開きたいひと本屋に興味があるひとには必読書なので、ぜひお買い求めいただきたい。