【書評】山納洋『つながるカフェ コミュニティの〈場〉をつくる方法』

20160809『つながるカフェ コミュニティの〈場〉をつくる方法』
Facebookでお勧めされたので読んだ。

本書は「扇町 Talkin’About」や「Common Bar SINGLES」、「common cafe」などを大阪で企画運営する山納洋さんが著者である。地域活性化や社会貢献事業に携わる方らしい。

実はこの方、前著『カフェという場のつくり方 自分らしい起業のススメ』の頃から気になっており、今回本書を知ったスタンダードブックストア心斎橋のイベントに行けなかったのを悔やんだくらいだった。

なぜそんなに気になっているかといえば、本書のテーマである「コミュニティの場」に興味があったからだ。BOOKSHOP LOVERとして活動していると本屋がコミュニティを形成しているところを稀にだが感じることがある(ここのところ増えてきた)。自分はそういった場としての本屋がもっと増えて欲しいし、これからも続いていって欲しいし、自分の手で作り上げられたら……とも思っている。

でも、簡単に「コミュニティ」と言うけれども作るのは簡単ではないだろうし、続けるのはもっと困難だろう。そもそも心地よいコミュニティってどんなものなのか上手く言語化できない。それならば経験者の知恵を借りようということもあり相当な期待をして読み始めた。

結果としてそんなに簡単に得られる知恵ではなく、おそらくは自分で体得していくしかないものであることは分かった。そういう意味では狙いとは違ったものだったのだが、それでも得られるものは多かった。

もう少し詳しく書くと、本書の内容は著者の切り口でコミュニティとして機能している場の実例と著者の体験談を織り交ぜたものなので、「コミュニティのつくり方」としてはそこまでではなかったが、どちらかというと「コミュニティをつくり運営する人間のあり方」を示すような箇所がふんだんにあってそこが非常に参考になった。

それは勉強の仕方であったり話の聞き方であったりそれこそ場の運営そのものであったりするのだけれども、特に覚えているのが158pの「博覧強記という道」だ。自分の”ナカミ”を充実させるためにどうするのかということ。仕組み(本書ではシクミ)をいくらつくってもそこにいる店主がすごくなければすごい場所にはならないと思うからだ。どうも最近、自分の薄っぺらさに嫌気がさしていたので著者を見習ってまずは歴史の勉強から始めたいと思う。